ー スリランカ紅茶鉄道の旅 ー
1.コロンボ→エッラ
2.エッラ→ヌワラエリア
3.ヌワラエリア→キャンディ→コロンボ
アフタヌーンティーに行くことを、「ヌン茶しばく」と言うらしい。
モリモリスコーンのスタンドは、キラキラ女子の専売特許。
高級ホテルへ特攻は、オタク一人じゃ敷居が高い。
ならばと世界を見渡せば、あるではないか”ロン茶”の島が。
ということでやってきたセイロンティーの産地スリランカ。マドリードからの経由は冬場のモスクワ。急速冷凍された身体に強烈なコロンボの日差しが突き刺さる。
適当なホステルに荷物を置き、まずは肩慣らしでコロンボの海岸へ。
首都コロンボと南部マタラを結ぶCoastal Lineはその名の通り、コロンボからラッカディブ海沿いにひた走っている。
岩場に腰掛け傾きゆく太陽を見ながら列車を待つひと時は何にも代えがたい。
運が良いことに初日にして、今回のロン茶しばき旅の目的の一つ、日立製作所製の機関車を収めることができた。
世界三大パーイチ(日本・ボリビア・スリランカ)の一つとして名高いこのClassM5機関車は、製造から40年以上経っているが未だにスリランカ国鉄の主力機関車として活躍している。
えんじ色に黄色い帯の塗装は、セイロンティーとレモンのかけら、と勝手に解釈しているが、いずれにせよ渋カッコいい姿であることには変わりない。
翌日、中部山岳地帯の街エッラ(Ella)に向かう。
コロンボフォート駅は早朝から熱気ムンムンだった。
エッラまでは10時間の長旅だが、それを退屈に感じさせないほどにMain Lineの車窓はすばらしい。
金髪ボインパリピがつい危険行為を行ってしまうのも致し方ない。
セイロンティーには、その産地名が名づけられた様々な銘柄があるが、その中で最も有名なのがウバ(uva)であり、エッラはちょうどウバの産地のど真ん中に位置する。
周辺にはたくさんのティーファクトリーがあり、標高が高く涼しいのも相まって、スリランカの中でも人気の観光地である。
翌日、Nine Arch Bridgeという有名な鉄道橋に行ってみた。
めちゃめちゃ良いロケーションなんだけど、観光地化されててワクワク感は一切ない。
橋からさらに線路を歩き目を付けていた俯瞰場所へ。
茶畑は無いがジャングルを突き進む貨客混合列車、よいではないか。
橋まで戻り、トゥクトゥクを拾いデモダラ(Demodara)という町へ。
線路を見下ろす高台でのんびり待っていると、山の上から笛やら太鼓の音が…聞いてみると村の長老のお葬式だという。
しかも納骨場所がぼくがいる場所の目の前とのこと…なんという巡り合わせ。
明らかに場違いな日本人、普通ならどっか行けと言われても仕方ない状況だったが「お前も手を合わせてくれ」と。
列車撮りに行ったらお葬式に参列していた、なんて一生経験しないでしょう。
列車を待っているんだよ、でもなかなか来ないんだよね~と言うと、優しくてちょっとおせっかいなおじさんがデモダラ駅に電話して時間を確認してくれました。
まだ3日目ですが既にスリランカファンになりましたね。列車撮ってるだけでこんなに人々の優しさ感じることは無いよ。
帰りに乗ったバスが素敵でした。
つづく。
(訪問日:2019.3.12~14)
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